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複数のライン「ファンライン」は下降トレンドのときだけ引く!(トレンドライン番外編)
更新:2020年12月17日
こんにちは、NTAA認定テクニカルアナリストの管理人です!
これまで水平や斜めのラインのお話をしてきましたが、
ぜひ知っておいて欲しいトレンドラインの組み合わせに「ファンライン」というものがあります!
1本だけではなく、複数のトレンドラインが組み合わさったものです。
この「ファンライン」は、「トレンドの転換を示す」(かもしれない)という
夢のようなラインなのです(笑)!
目次
〇 「ファンライン」とは?語源は扇です
扇(おうぎ)というのは、着物を着た人が暑い時に使っている、
うちわよりも上品でおしゃれな道具ですね(笑)。
英語で
「ファン」です。
これまで見てきたように、一度引いたトレンドラインは、いつか破られてしまう運命です。
もしトレンドがまだ続いているのなら、新しいトレンドラインを引かなくてはなりません。
(トレンドが続いているかどうかを見分ける方法は、前にやりましたね)
参照:
「トレンドライン応用編!何本もあるトレンドラインってどう引くの?」
こうして3本ほど引かれたトレンドラインは、スタートの場所が同じなので、
扇(ファン)の形になっていきます。
それで、こんな名前なのですね。
この「ファンライン」は、扇状を描いた後、ある条件でトレンドの転換を示すといわれています。
〇 「ファンライン」の成立条件と性質
「ファンライン」は、下降トレンドが作られている間、
だんだんとその角度がゆるやかになっていくときに作られます。
「あれ?もう下降トレンドは終わりかな?いつ終わるかぜんぜん予想ができないな」
こんな悩みのあるときは、トレンドラインを引いてみましょう。
トレンドが緩やかになっていけば、直前に引いたトレンドラインは上に破られてしまいますが、
めげずに引きましょう。
こうして順に引けるような下降トレンドがあれば、「ファンライン」の成立条件となります。
そして、
注目の性質ですが、こうです。
「ファンライン」は、3本目(4本目)が引かれた後、下降トレンドが上昇トレンドに転換する。
最後の3本目のレジスタンスラインをチャートが上抜けたら、トレンド転換と判断します。
例の
ドル/円の
日足は、最後のレジスタンスラインを上抜けたあと、
一度下がりますがそこでピタッと止まってまた上昇しています。
最後のレジスタンスラインは、サポートラインへと変わり、
はっきりした
上昇トレンドがはじまりました。
もちろん100%そうなるわけではありません。
でも、
確率は高く、今後の戦略を立てる材料にもなりとても便利です!
〇 「ファンライン」が示すトレンドの転換の理由
なぜ3本という数字になるのか、はテクニカルの教科書にも細かくは書かれていません。
やはり、
市場心理から考えるのが妥当でしょう。
最初に優位に立っていた売り手の利益確定が進み、
しだいに買い手が息を吹き返してくる過程で、こういうチャートの波ができてくるということですね('ω')ノ
それから、いつかここでも取り上げたいのですが
有名な
「エリオット波動論」のチャートの波の数え方と一致するのです。(
注1)
3という数字、ここでも不思議と市場参加者の動きや心をあらわしているのかもしれません。
でもさすがに毎回必ず3本目でトレンドが転換するなら、
誰も苦労しないよというわけで、
4本目でやっとトレンドが転換することもあります。
いずれにしても、
トレンドラインを新たに引き続け、
3本目になったら警戒するというスタンスでいいのではないでしょうか。
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※エリオット波動については、
『【ティータイム】ダウ理論、エリオット波動、一目均衡表、難しそうな3種まとめ』
こちらに簡単な解説を書いてみました。
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〇 「ファンライン」は、下降トレンドのときに威力を発揮する!
「ファンライン」は、下降トレンドのときにのみトレンド転換を教えてくれます。
次に上昇トレンドになりそうだと教えてくれるということです。
上昇トレンドが反転して、下降トレンドになるときは、あまりはっきりとわからないのです。
これがなぜなのかも、有効な説明はなく、教科書にも経験則的に書いてあるだけです。
とにかく
「ファンラインは下降トレンドのときにしっかり引こう!」と覚えておきましょう。
(読者のみなさんのなかで、興味がある方は上昇トレンドについて考えてみてください。
テクニカルアナリストの最高峰の資格は、論文提出なのです。挑戦してはいかがでしょうか)
〇 為替では上昇トレンドのときも見たほうが良い「ファンライン」
主に下降トレンドで使う
「ファンライン」ですが、ここでひとつ為替ならではの
利点があります。
為替はふたつの通貨の交換レートですから、
ドル/円の売りは円/ドルの買いです。
え~とつまり、
もし上昇トレンドだとしても
為替の場合は「ファンライン」が使えるかもしれないということです。
とにかくいつも通りトレンドラインを引いていて
「これってもしかしてファンライン?!」という形になったら注意しましょう。
〇 まとめ:ハイローオーストラリアで「ファンライン」をどう使う?
よく株やFXでは、「頭と尻尾はくれてやれ」といいます。
これは、トレンドの反転の瞬間をとらえるのがとても難しいことも言っています。
しかし、今回ご紹介した
「ファンライン」のように
高い確率でトレンドの反転を予想してくれるテクニカル分析方法もあるのです。
さて、ハイローオーストラリアでバイナリーオプションをするときには、使えるでしょうか。
いつもどおり、まずは
「トレンドが転換しそうだから、
調子に乗らずにいったん戦略を練り直す」
ということができます。
つまり、
下降トレンドが続き、気持ちよく「下」を買っていたなら、
トレンドラインが増えて扇状になりはじめたら気を付けましょうというということです。
トレンドの転換を教えてくれますが、これだけではハイローオーストラリアで使えません。
しかし
基礎知識として知っておくとトレードしやすさが全然違います!
安心感も持てますね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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※ラインの基礎から覚えよう!
『ラインの話1回目「リターンムーブ」ってなに?!』
『トレンドライン実践編とトレード日誌の書き方基本編』
どちらも分かりやすく説明しているのでぜひ読んでください。
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■■■■脚注■■■■
(注1)エリオット波動 (ウィキペディア)