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VIX指数を見ながら、日本人カモ説と今後の海外FXを考える
更新:2021年10月20日
あの事件の今、なんていいますが、
2018年2月6日に「VIXインバースETN」という商品を扱っていた国内証券会社が、
投資家を大損させたという事件がありました。
※野村:上場ETNを早期償還(ブルームバーグ)(注1)
今回は、海外FXをやるときもVIX指数を見ようよというお話です。
目次
〇 今話題のVIXとは?
まず始めに、VIXについて説明したいと思います。
VIXは最近話題になっている指標の一つです。
VIXは
「恐怖指数」と呼ばれているものです。
「Volatility IndeX(ボラティリティインデックス)」の略で「ヴィックス」と読みます
シカゴ・オプション取引所(CBOE)が公表している指数で、
S&P500のオプション取引ボラティリティを元にして算出されています。
「ボラティリティ(Volatility)」とは、
「値動きの激しさ」を表します。
値動きが大きい時は「ボラティリティが大きい」、
値動きが小さい時は「ボラティリティが小さい」という言い方をします。
この
S&P500は、「アメリカの株式市場の状態を表している」ことと
「ネガティブな事案・情報、発言などが発生すると暴落する」という特徴があります。
数値が高いほど、投資家が相場の先行きに対し不透明感を持っている状態です。
一般的には10〜20の間で推移している指標になります。
有名な話では、リーマンショック前は20あたりで推移していましたが、
リーマンショック時は90まで急上昇しました。
ここ最近はビットコインなどの仮想通貨取引で
VIXを用いた戦術が用いられるようになりメジャーな指標になってきました。
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※ボラティリティはトレーダーによってこんな使い方も!
「わかったつもり?ボラティリティを考えるならこれだけでいい」
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〇 VIX戦術の設定方法
VIX戦術というのは、3名の投資家によるTwitterでの情報交換によって生み出された手法です。
Bitcoin取引に対し驚異的に利益を上げられています。
外貨や株などに比べて、Bitcoinは今の所「取引が安定していない」ために、
市場心理が映りやすく、VIX指数と強い相関が確認できました。
VIX戦術はその相関を利用して開発されたテクニカルです。
VIX戦術には「
Trading View」を用います。
Trading
Viewはブラウザ版MT4のようなもので、
インジケーターやテクニカルツールが豊富なトレーディングツールです。
Traiding ViewによるVIX戦術の設定方法は、
まず
「VIX」・「RSI」・「RCI」の3つのインジケーターを用います。
VIX指数は前述した通りのインジケーターです。
チャート上では恐怖が高まると緑色に点灯します。
具体的には
「CM_Williams_Vix_Fix」というインジケーターを利用します。
RSI(Relative Strength
Index)は、日本語で「相対力指数」と呼ばれ、
一定期間における値動きの強弱を数値で表した指標です。
VIX戦術では一般的なRSIと、
より直近の値動きに敏感な指数平滑移動平均線(EMA)を用いたRSIの2つのインジケーターを利用します。
具体的には
「CM_RSI Plus EMA」というインジケーターを利用します。
RCI(Rank Correlation
Index)は、「買われすぎ」「売られすぎ」を示す指数です。
VIX戦術では長期・中期・短期の3本のRCIインジケーターを利用します。
具体的には
「RCI3lines」というインジケーターを利用します。
〇 VIX戦術の活用法
VIX戦術は下記3つのシグナルが揃った時の「買い」勝率が高い、ということです。
1)VIXの緑点灯
VIX指数が高まると、インジケーターは緑色に点灯します。
棒グラフが高いこと、緑色の棒グラフが2本以上点灯することで信頼度が高まります。
2)RSIのゴールデンクロス
直近値動きの良いEMARSIがRSIを上向けた時がRSIの「ゴールデンクロス」です。
このシグナルを見たら「買い」のサインです。
3)RCIの緑線超え
RCIの緑線は「売られすぎ」を示すサインです。
逆に上部の赤線は「買われすぎ」のサインになります。
緑線超えは「買い」のサインになります。
〇 メリット・デメリットは?
メリットとしては
インジケーターが非常に分かりやすいので、初心者でも導入しやすい戦略です。
VIX指数は色付きの棒グラフで、RCIは閾値を超えた時、
と言ったようにはっきりとサインを示してくれます。
デメリットとしては、
これらのインジケーターが全て点灯する時が「少ない」ことです。
点灯した時の勝率は70%超えとも言われていますが、このタイミングがなかなか来ません。
ですので、3つのシグナルのうちVIX指数を基軸として、
RSIまたはRCIのシグナルが点灯しているだけであっても、
通常よりも信頼度が高い買いポイントと言えますので、
それでトレード回数を増やす手もあるかと思います。
また、どの時間足で判断するかもポイントになります。
間違いないのは短期よりも
日足といった
長期目線でのインジケーター確認の方が、より信頼度が高まります。
ですが、短期トレードでも実績が出たレポートも存在します。
Bitcoin取引で有名になったVIX戦術の醍醐味は
「シグナルの分かりやすさ」にあります。
ボラティリティの大きい市場において市場心理の見える化をすることで、
精度の高いシグナルが得られることが分かりました。
VIX戦術でBitcoinなどの仮想通貨取引にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
〇 S&P500の値動きが元「VIXインバースETN」しくみと暴落まで
ここでは本題の、「VIXインバースETN」について詳しく見てみましょう。
2018年の2月2日、NYダウ、S&P500の急落がありました。
それが理由で「VIXインバースETN」が暴落、持っていた投資家たちが損をしました。
「VIXインバースETN」というのは、金融商品のひとつで、
東京証券取引所に上場しています。
銘柄コードは2048。
海外ではそれとは別に
「VIXベア」オプションみたいな名前でいくつか販売されていました。
こんな仕組みです。
S&P500が下がらなければ儲かる商品ということです。
・VIX指数を先物にする市場があって、それを商品として成り立たせるために売り買いをする人たちがいた。
・2017年は、VIX指数が上がらず、その人たちが儲からなかった。
・それじゃあ、「逆をやれば儲かる」と考えた人が作ったのが「VIXインバースETN」。
・これは、世界市場が安定してVIX指数が上がらなければ、ずっと儲かるという商品。
そして「VIXインバースETN」は、最初から
「S&P500が前日の80%以下に下がったら上場廃止(早期償還)だよ」
って決まってたんです。
さて、2月2日金曜日は、米雇用統計の日でした。
予想より良い数値で「事実で売れ」となりました。
S&P500が暴落し、翌週の月曜朝、
「VIXインバースETN」は約束通り上場廃止(早期償還)と決まったのです。
価格は一夜のうちに34,000円台から1,144円に下がってしまいました。
※早期償還のお知らせ(
注2)
〇 S&P500のせいでなぜ「VIXインバースETN」が暴落する?
どうしてS&P500のせいで動くかというと、
VIX指数は、S&P500の値動き(ボラティリティ)を指数化したものだからです。
VIX指数の別名は
「恐怖指数」です。
これが上がれば市場は荒れている、リスクオフだという判断をします。
「VIXインバースETN」はVIX指数が下がると儲かる商品でした。
S&P500が下がるとVIX指数は上がりますので、
「VIXインバースETN」は価値がなくなるのです。
図は、「VIXインバースETN」のチャートと、XMで見たS&P500のチャート。
暴落ですね(;^_^A
※野村(
注3)
〇 VIX指数を見つつ「そろそろ何かあるかな」と感じるのって大事
実は、
世界株価.comなどで誰でも見ることのできるVIX指数、
事件の前の1月29日には前の週の120%以上の14.79にまで上がっていました。
で、この4日後に雇用統計があったわけです。
もし「VIXインバースETN」を持っていた人たちが、毎日VIX指数を見ていたら、
危機を察知できたかもしれないですね。
そして、ドル/円だけトレードするという人も、
米市場を感じるためにも見たほうが良いと思っています。
※
世界株価.com(
注4)
〇 海外は日本の投資家をどう思ってる?まさかカモ?
カモとはあまりきれいな言葉ではないですが、
株でも「外国人投資家」の動向に合わせてトレードするのが当たり前になっています。
「VIXインバースETN」は、
野村証券が扱っていたしひょっとして日本人をターゲットにしていたとか?
確かにFXをやっていても、変なときはあります。
chieとしては、
証拠はないにしても
「まるでカモにされるような動きがある」と気づけるようにしています。
〇 陰謀論を切る!カモだとしても、同じ闘技場で戦ってて楽しいのでやってます
こんなことを書こうと思いついたのも、あるtweetを見たからです。
”暗号通貨を仕組んだのはロスチャイルドの仕業かもしれない、日本人をカモにしている”
( ゚Д゚)
陰謀論好きな人なんでしょうね。
仮想通貨は日本人の取引率がとても高いといいます。
世界シェアの4割とも6割ともいわれますが、
ビットコインだけで最近でも43,343億円の取引高です。
でも、chieは、そんなの真実でも嘘でもどっちでも良いと思っています。
XMのようにインターバンク市場に直結して注文をさばいてくれる業者で、
臨場感を味わいながらのトレードが好きなのです。
仮想通貨ですが、最初は中国人が一番多く売買していました。
今、日本人が増えたのは中国当局の規制のせいです。
しかし、さすが中国人トレーダー、
新たに
テザー(Tether)という仮想通貨をちゃっかり流通させています。
※グラフは
Bitcoin日本語情報サイトより「日本の月間取引高」(
注5)
※テザー(ヘッドラインのみ)(
注6)
〇 海外FX業者は私たちをカモる?
とはいえ、
あまり噂の良くない海外FX業者は使わないのが無難です。
トラブルが起きても全部英語、というのも困ります。
世界市場の空気を感じながら、ハイレバレッジで戦える、
今までよりもXMにログインする回数は増えそうです。
それから、
1日1回はVIX指数もチェックしよう!(朝、前日の最終が出ます)
では、読んでいただきありがとうございました!
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※同じ世界のトレーダーたちの心理を知ろう
「世界に3人のトレーダーしかいなかったら?市場心理の読み方の基本」
「【重要】意外と忘れてしまうレンジ相場の市場参加者の気持ち」
※自分の心理も研究してみよう
「【メンタル難民を助ける!】読みながら一瞬でできるアンカリング」
「【ひとりでできる】なぜ勝てないのかを知る簡単な心理インタビュー」
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■■■■脚注■■■■
(注1)野村:上場ETNを早期償還(ブルームバーグ)
(注2)【ETN】「NEXT
NOTES S&P500 VIX インバースETN(2049)」早期償還のお知らせ(続報)(野村證券)
(注3)NEXT NOTES
S&P500 VIX インバースETN(NEXT NOTES)
(注4)世界の株価
(注5)日本の月間取引高(Bitcoin日本語情報サイト)
(注6)仮想通貨に中国リスク 人民元「抜け道」テザーに疑惑(日本経済新聞)