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意外と知らない「一目均衡表」の完ぺきな「三役好転」とは?
更新:2020年08月31日
こんにちは!
NTAA認定テクニカルアナリストの管理人です!
それでは、「一目均衡表」を全部表示させて使えるようになりましょう!
基準線などの要素のお互いの関係からチャートを読み解くのです!
今回はよく使う「三役好転」です!
よくわからない言葉で苦手に感じるかもしれません!
しかし「3つの条件が揃ったら買い」という程度の意味です!
関係する「準備構成」と同時に覚えてしまいましょう。
目次
〇 「一目均衡表」は「準備構成」のあとの「三役好転」なら最高
言葉が難しいですね。
上の図とともにざっと流れを見てください。
「一目均衡表」は初めは株取引のために作られました。
なので、「買い」中心に説明されています。
まず
「準備構成」(じゅんびこうせい)とは、
下げ相場から上げ相場に変わりそうなチャートの形のことです。
「準備構成線」は、図のAからCのラインのこと。
ボーダーラインといったほうがわかるかも。
Cのところまでチャートが動いて、直近の安値であるAの位置まで届かずに上がっていきます。
それだけ「買いたい人が多い」のです。
だんだん上昇パワーが強くなっているのですね。
このあとに有名な「三役好転」(さんやくこうてん)が起きれば、
完成ということで
「上昇トレンドの始まりだろう」と分析できるのです。
ネットで「三役好転」だけ調べて「なんだか意味ないな。
当たらないな」と思った人もいるでしょう。
本当はこの「準備構成」から見ていかなくてはならなかったのです。
ついでですが、元々AからCの距離は26日間です。
そしてこれから説明する「三役好転」の後も
9日間待ってから本格的に買いに入るというきまりがあります。
それを知らずに「勝てない」と判断するのは早いのです。
(ただし、日足でなくても「一目均衡表」が使えるという経験から、
実際はこんなに厳しいきまりを守らなくても良いとは思っています。
トレードのときは臨機応変に考えることが多いです。)
※一目均衡表とは(
注1)
※一目均衡表によるトレンド分析(
注2)
〇 「三役好転」「三役逆転」とは
「三役好転」というのは、まず「準備構成」を見てからです、というお話をしました。
では「準備構成」のあとどうなれば上昇トレンドとなるのでしょうか。
「三役好転」とは、こういう意味です。
日足が基準になります。
まず、転換線が基準線を上回っているときに起こらなくてはなりません。
そして、
(1)基準線が横ばいか上昇している
(2)遅行スパンが26日前の価格を上回っている
(3)現在の価格が抵抗帯(雲)を上回っている
この3つが揃った時が、「三役好転」の瞬間です。
「買い」を発動しても良い、上昇トレンドのスタートとみなされます。
意外とわかりやすいのではないでしょうか。
この「三役好転」も、もちろん日足でなくても有効です。
また
「三役逆転」(さんやくぎゃくてん)というのもあります。
これはすべて「三役好転」の反対で、「売り」を発動する下降トレンドのスタートです。
※一目均衡表の各部の名前(
注3)
※過去記事「一目均衡表の基準線」(
注4)
〇 記憶に残る悲しくてきれいな「三役好転」
過去のFXチャートで、とても印象的な「準備構成」と「三役好転」があるので、ご紹介します。
2011年3月11日は、東日本大震災があった日です。
このときから保険会社が海外からの円を引き上げたのもあって、
それまでにも下がっていたドル/円のチャートはますます下がっていきました。
80円台をなんとかキープしていたのに、
とうとう75.5円に落ちたところで大規模な介入が行われたのです。
この介入を挟んで「準備構成」ができ、次に「三役好転」が完成しました。
黄色い四角のなかを拡大してみましょう。
※2011年の介入(
注5)
〇 ドル/円の「三役好転」の後どうなった?
この図のAが底値になっています。
「準備構成線」はAからCの間の線ですね。
チャートはCまで届かず、2012年2月1日の76円を最後に上がっていきます。
その後、2012年2月15日に転換線が基準線をうわ抜けて「三役好転」が完成しました。
なんかこの日に全部の条件が一気に揃っていますね。
この前日「バレンタイン緩和」と呼ばれる日銀による金融緩和があったからです。
基本は「金融緩和=円安」ですから、このタイミングで完成したのですね。
(最近は緩和しても動かなくなってますが)
このときの「準備構成」は教科書どおりに26日ではなく3か月以上かかりました。
それに、AからBまではその日のうちに到達しています。
めったにない出来事が連続で起きたときなので日数こそ違いますが、
みごとに「三役好転」に進んでいきました。
ちなみに、月足にしてももっと長い期間で「三役好転」が起きています。
この図には入りませんでしたが、探してみてくださいね('ω')ノ
※2012年のドル/円(
注6)
〇 ハイローオーストラリアで「三役好転」は使えるか?ぽいものとは?
さてハイローオーストラリアでのバイナリーオプションで、「三役好転」は使えるでしょうか。
これは、
ドル/円の1分足です。
ちょうど現在値から1時間20分くらい前のところで、
「準備構成」なしの「三役好転」っぽいのものができています。
1分足だと、こんなふうによくできます。
「準備構成」は、下降トレンドから上昇トレンドに変わるときに起こるものです。
このチャートでは「準備構成」が起きていません。
だから、
これは「三役好転」っぽいものであって、「三役好転」ではないのですね。
短い時間足で多いので、つい「三役好転」だと思って「上」とやってしまうと大失敗します。
〇 ハイローオーストラリアでの「三役好転」の使い方
基本としては、まず「トレンドを把握する」ために使います。
バイナリーオプションでどんな手法を使うにしても(たとえ逆張り手法だとしても)、
日足で1日1回くらいは「トレンドができているか」は見ておくと良いのです。
「いまトレードしている銘柄って、最近どうなの?」
という感覚もなくバイナリーオプションをするのは、つまらなさすぎるからです(;^_^A
そしてもし、
バイナリーオプションに使っている1分足などで完璧な「準備構成」と「三役好転」ができたら
「ブレイクアウト」と同じようなエネルギーが生まれているので、素早く「上」を買うのです。
(9本ぶん待たなくても良い)
「三役逆転」は反対です。
次回は、実際のトレードの様子もみましょう。
読んでいただきありがとうございました!
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※一目均衡表の記事をまとめてあります。
『【ティータイム】「一目均衡表」の「波動」の基本と使い道を予習!』
『「一目均衡表」の「転換線」でゴールデンクロス!?』
『2本の「先行スパン」に込められた「一目均衡表」のエッセンス』
『「遅行スパン」は一目均衡表で最も大事とされています』
『ボリ平ドラゴンなど「一目均衡表」を使った攻略法のバリエーションと資料集』
資格保有者の説明をぜひ読んでくださいね!
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■■■■脚注■■■■
(注1)一目均衡表(日本テクニカルアナリスト協会)
(注2)一目均衡表によるトレンド分析(基準線、転換線など)(日本テクニカルアナリスト協会)
(注3)一目均衡表(いちもくきんこうひょう)(野村證券)
(注4)一目均衡表の基準線
(注5)政府・日銀が為替介入を実施! ドル/円は79円台近くまで3円以上も急上昇!(ザイFX!)
(注6)ザイFX!で振り返る2012年(1)【マーケット動向・前編】ユーロ/円94円台へ(ザイFX!)