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本当に必勝法なのか!?マーチンゲールの光と闇
更新:2018年06月28日
こんにちは、ミウラです!
バイナリーオプションの攻略法は、
ネットでも数多く紹介されていますが、
なかでもよく目にするのが
マーチンゲール法と呼ばれる投資メソッドです!
ミウラもバイナリーを始めるにあたっていろいろな記事を読みましたが、
このマーチンゲールを利用した方法について
何度も目にする機会がありました・・・
しかし、マーチンゲールは非常にリスキーな手法であると
警鐘を鳴らしている記事もあります。
実際にマーチンゲール法は必勝法なのか、
そして、バイナリーオプションで通用する方法なのでしょうか。
目次
〇 勝率2分の1の勝負
勝率が2分の1、バイナリーオプション取引で言うところの「High」か「Low」に賭けることは
勝率2分の1の勝負と言えます。
この、勝率2分の1の勝負で必ず勝てる方法として
「マーチンゲール法」が知られています。
バイナリーオプション取引でどのようにマーチンゲール法を利用できるかをご紹介します。
〇 マーチンゲール法とは?
マーチンゲール法とは、
もともとはカジノでの必勝法として考案された手法です。
ルーレットで赤か黒かに賭けた時、
勝つときはペイアウト率2倍に、負けたときは賭け金を支払います。
最初に賭けた金額で負けた場合、次回にはその倍額を賭けます。
勝率は2分の1なので、連続で片方の色が出続ける確率はかなり低くなります。
ですので、
負けたら賭け金を2倍にすることで、
確率の収束を狙い利益を必ずあげる手法になります。
カジノでは勝つと倍額が払い戻されるため、
最終的に一度でも勝てば、
それまでの損失を取り戻しつつ、利益が出ます。
例えば以下のように賭けます。
色はずっと黒に賭け続けます。
このように、5回連続で負ける確率は1.563%と小さくなり、
賭け金を毎回2倍にすることで、何回連続で負けても1度勝てば $1の利益が得られます。
勝ったら、また最初の金額に戻ってベットを再開します。(
注1)
バイナリーオプションに応用する場合も、
同じように投資金額を引き上げていきます。
〇 マーチンゲールのメリット
マーチンゲールのメリットは、
最後に一度だけ勝てば、それまでの損失が全て帳消しになりつつ、
利益を得られるという点にあります。
そして、ここに確率論が絡んできます。
カジノの場合、勝率は50%ですから、
1度目の勝負で負ける確率は50%です。
1度目、2度目の勝負で連敗する確率は50%×50%で25%、
3連敗は12.5%となります。
4連敗は6.25%、5連敗する確率はわずか3.15%です。
マーチンゲールは1度でも勝てばそれまでの負けは帳消しになるため、
5回勝負して利益が出る確率は、名目上は96.85%。
これは驚異的な勝率です。
〇 利益は大きくならない
この勝率を目にすると、マーチンゲールはまさに必勝法なのでは?
と思ってしまいますが、
いざ、バイナリーなどに応用してみると、すぐに
欠点が見えてきます。
デメリットも理解しておく必要があります。
まずは
得られる利益の問題です。
マーチンゲール法は、負けた場合に次は倍額を投資する手法のため、
投資金額はどんどん大きくなります。
どんなに賭け金を増やしても、
それまでの負けの積み上げに対し、全て取り戻してわずかな利益を得るという構図です。
その利益は1度目に賭けて勝った時と同じ利益なのです。
1回目に勝ったときと5回目に勝ったときで違いはありません。
5回目の勝利で大金を得ても、
それまでの損失を差し引くと、
1回目で勝ったのと同額の利益になります。
大金を投入しているにも関わらず、
それに見合った利益にならないのがマーチンゲールの欠点のひとつです。
〇 ペイアウト率が2倍に満たない
さらに
バイナリーオプションではペイアウト率の問題があります。
ハイローオーストラリアのペイアウトは、
turboで1.9倍とかなり高めですが、それでも
2倍には及びません。
足りない0.1倍ぶんの利益が
勝負するたびに目減りしていくことになります。
初期投資の金額が1000円のとき、1回目で勝つと利益は900円です。
それが2回目で勝つと、2000×1.9-(1000+2000)=800円に。
3回目では、4000×1.9-(1000+2000+4000)=600円。
4回目で、8000×1.9-(1000+2000+4000+8000)=200円。
5回目では、なんとマイナス600円になります。
ペイアウト2倍のスプレッドを選択しない限り、
4回目までに勝てないと、利益は出ないことになります。
〇 損失が一気に膨らみやすい
マーチンゲールで利益を高めるには、
最初の投資金額を引き上げるしかありません。
しかし、初回の投資金額を高く設定すると、
また別の問題が発生します。
「資金力」です。
マーチンゲール法では、負けたら2倍にして賭け続けるので
2回目の投資金額は初回の2倍、3回目の投資金額は2回目の2倍と
倍々で増えていきます。
負けが続くにしたがって、投入しなければならない金額は、
2倍、4倍、8倍とどんどん膨れ上がっていきます。
ハイローオーストラリアの場合、最低投資金額は1000円ですから、
初期投資1000円の場合、投資金額は2000円、4000円、
4回目でも8000円で収まります。
もし、初期投資を1万円からとした場合、
投入しなければならない金額は、1万、2万、4万。
4回目では8万とかなり大きな金額になります。
負ける確率は相当低くなりますが、負けないわけではありません。
7回、8回と負け続けると賭ける資金が枯渇してしまうことでしょう。
このように
マーチンゲールは勝負を継続するのに必要な投資金額が
どんどん増えるというデメリットがあります。
マーチンゲール法が必勝法たりえるのは、
投下できる資金が無制限にあるというのが前提条件なのです。
これらのデメリットに加えて、「メンタル面」のデメリットもあります。
負けたら2倍賭けるというのは勇気が要ります。
いつか勝てると思っても、負ける確率は0にはなりません。
〇 バイナリーオプションでの注意点
バイナリーオプション取引でも同様にマーチンゲール法を利用することが可能です。
選択肢は「High」か「Low」なので、
いずれか片方に賭け続ければ負ける確率は収束していく可能性が高いでしょう。
しかしながら、カジノのルーレットと大きく違う点が2つあります。
1つ目は、ペイアウトが2倍ではなく1.8倍からということです。
ペイアウト率が2倍でなく1.8倍であった場合、
マーチンゲール法を実施しても払い戻し金額が足りないため、利益が確保できません。
2つ目は、厳密には勝率2分の1ではないということです。
バイナリーオプション取引の背景には相場の変動とトレンドがあります。
上昇トレンドで「Low」を示しても2分の1で勝てることはないでしょう。
いつか勝つことはあるかもしれませんが、その前に資本が尽きてしまいます。
〇 マーチンゲールを有効活用するには
投資できる金額が無限というのはありえない前提条件です。
したがって、
マーチンゲールが必勝法となることはありません。
ここまで読むと、
多くの方が「こりゃだめだ」とマーチンゲール法を投げ出すことでしょう。
実際にマーチンゲール法の危険さを説く記事も、
ほとんどが拡大する損失の大きさを理由としています。
マーチンゲール法はバイナリーオプション取引では全く利用できないのでしょうか。
100%頼ることはできませんが、仕組みを利用することで利益が得られる可能性があります。
実際にマーチンゲール法をバイナリーで使ってみると、
それまで見えなかった
利点も見えてきます。
まず、
勝率を2分の1に近づけるために、テクニカルなどの戦略を用いることです。
確率的に値上がりしそうな時に「High」を選んだ方がローリスクになります。
確率の高い同じテクニカルで判断した指標で取引することで、
マーチンゲール法を実施すればかならず利益になりますし、
高い賭け金を支払う必要が無くなります。
〇 デメリットをカバーする対策をとる事!
そして、マーチンゲール法の欠点も、
ある程度は克服できることがわかってきます。
まず、マーチンゲール法を実践して感じるのは、
エントリー時の安心感です。
「もし、これを外したとしても、次で必ず挽回できる」
という安心感があるため、
迷うことなくエントリーすることができるのです。
これはチャンスが一瞬しかない
1分turboのようなバイナリーオプションにおいては、
とても大事な要素となります。
また、
投資金額が増大するというデメリットは、
マーチンゲールを継続する回数に制限をかけることで、
ある程度緩和することができます。
勝負を2回まで、もしくは3回まで、としておけば、
万が一、負けても損失はそこまで大きくなりません。
この方法は、
「勝つまで勝負する」
というマーチンゲールの本道からは外れているかもしれませんが、
2回目、3回目の勝負で高確率でリカバリーできる手法と組み合わせれば、
無類の強さを発揮します。
利益に対して、
3回目までで負けたときの金額が大きいという欠点はありますが、
資金が尽きて一発退場というマーチンゲール最大のリスクを
防止することができます。
〇 バイナリーオプションの勝敗には偏りがある
最後にかなり本質的なお話になりますが、
マーチンゲールはバイナリーオプションに応用できるのか、
ということについて、少し説明を加えておきます。
カジノでの勝負は、それぞれが独立した事象であり、
毎回の勝敗は互いに影響を及ぼさず結果はランダム。
勝率は50%と固定になっています。
ただ、
バイナリーオプションは為替などの市場の動きを対象にしているため、
勝敗はランダムではなく偏りがあり、
勝率も単純に50%とはいえない、という事実があります。
こう見るとマーチンゲールはバイナリーオプションに応用できないのでは、
と思えますが、
一方で為替相場など市場の動きには
ランダムウォークという考え方もあります。(
注2)
これは市場の動きには複雑な要素が多数絡んでいるため、
規則性がなく、過去の変動にも影響を受けないとみなせる、
という考え方です。
現在、市場を動かしている金融工学にも取り入れられている考え方であり、
ミウラが使用しているボリンジャーバンドも、
市場の動きが独立した事象であることを前提にしているという点で、(
注3)
マーチンゲールと同じ基礎に立っているインジケータであるといえます。
このことにより、
バイナリーオプションにも
マーチンゲールが応用できると考えることも可能なのです。
マーチンゲール法のデメリットを理解した上で、バイナリーオプション取引に役立ててみてくださいね。
■■■■脚注■■■■
(注1)ベッティングシステム(wikipedia)
(注2)証券用語解説集 (野村證券)
(注3)ボリンジャーバンド (マネーパートナーズ)