「一目均衡表」の「転換線」でゴールデンクロス！？

更新：2020年09月11日

こんにちは！

NTAA認定テクニカルアナリストの管理人です！

「一目均衡表」のお話を続けます！

今回は「転換線」！

文字通り「転換するのかな」と思えますが、どうでしょうか？！

「転換線」はチャートの転換ポイントを教えてくれるラインですよ(^^)/

今回はここでしか読めない「基準線」とセット使う方法です。

目次

• 「一目均衡表」の「転換線」とは
• 「基準線」と「転換線」に含まれるエッセンス「時間論」
• FXで「基準線」と「転換線」はゴールデンクロスやデッドクロス分析に使われる
• 「基準線」と「転換線」の深い使い方
• 【好転】と【逆転】で注意すること
• むしろ初心者向き？！具体的に「転換線」をバイナリーオプションに使うには

〇　「一目均衡表」の「転換線」とは

「一目均衡表」を作っているのは6つの要素でした。

（前回の図のなかで線が6本あると書いてありますが、正しくは要素が6つです。失礼いたしました）

そのうち、「基準線」は前回やりましたね！

まるで「移動平均線」のように使えました。

では「転換線」とは？

計算式は、とても簡単でした。


転換線（てんかんせん）＝（過去9日間の高値+安値）÷2


高値と安値を足して2で割ったのが、「転換線」でした。

「過去9日間の」という点が「基準線」と違っています。

前回の「基準線」は、過去26日間に対して計算していました。

そうすると、「転換線」よりもなだらかになります。

計算方法が移動平均線にちょっと似ています。

なので、「転換線」も移動平均線と同じような使い方ができるのです！

（日足だけでなく、時間足でも分足でも一目均衡表は使えます）

※テクニカルアナリスト協会（注1）

〇　「基準線」と「転換線」に含まれるエッセンス「時間論」

「基準線」と「転換線」にはそれぞれ「26」と「9」という数値が使われています。

豆知識的に知っていればいいのですが、

これは「一目均衡表」の「時間論」と関係しています。

作者の一目山人がとても大切な「時間」として

7年間の研究の末に決めたものがあります。

それが、「9」「26」そしてあとから出てくる「52」でした。

残念ながらこの数字を決めた経緯はあまり明らかになっていません。

ただし、昭和10年に発表された「一目均衡表」が

いまだに世界中で使われている現状を見ると、

その研究の確かさは本物なんだろうな、と思っています。

管理人なりの理解だと

「相場がそれなりにエネルギーを溜めるにはまずは9日（9営業日）ほどかかり、その次は26日（26営業日）なんだな」

と考えています。

相場を動かすにはそれなりの時間とエネルギーが必要だよね、ということです。

そして何度もいうように、日足でなくても使えるのが不思議な「一目均衡表」。

特に日本の株よりも流動性の高い為替の世界では、

1分足でも分析ができてしまうのです。

※一目山人　テクニカルアナリスト協会（注2）

〇　FXで「基準線」と「転換線」はゴールデンクロスやデッドクロス分析に使われる

ではまず、FXでの使い方をみてみましょう。


・FXや株では、「基準線」と「転換線」の交差を使います。
・時間としては「基準線」は中期、「転換線」は短期です。


転換線の動きのうち、注目する動きはこの2つです。

【好転】基準線を下から上に突き抜けたとき
【逆転】基準線を上から下に割り込んだとき


そしてこう使います。

【好転】したら買い
【逆転】したら売り


つまり、移動平均線の「ゴールデンクロス」「デッドクロス」と同じように使えるのです。

トレンド系の使い方ですね。

なので、このような使い方もできます。


・「転換線」が「基準線」よりも上にあるなら上昇トレンド
・「転換線」が「基準線」よりも下にあるなら下降トレンド


ただしこれは、正式な使い方ではなく、あくまでざっくりとした方法です。

（でも使える！）

※参考図書　テクニカルアナリスト協会（注3）

〇　「基準線」と「転換線」の深い使い方

よく「テクニカル分析は予想に使うものじゃない」といわれます。

確かにどんなカッコいいインディケータでも過去の価格からできていて、

未来を予想することはできません。

しかし「一目均衡表」には「予測」という考え方があります。

むしろ一目山人は「おおいに予測しなさい」と言っていたそうです。

「予想」ではなく「予測」と難しい言葉を使っているのには意味があります。

「相場観」という経験によるセンスを磨くために、

頭の体操である「予測」をたくさんしましょう、という教えなのです。

「相場観」が身につくと「危険を素早く察知」とか、

「いい相場だから自信をもってトレードだ」とか、

そういう素早い的確な判断ができるようになるのです。

「基準線」と「転換線」では、

次に好転するかどうかなどの予測をして結果を確認することで

相場観が養えます。

※テクニカル分析と予想　SBI証券（注4）

〇　【好転】と【逆転】で注意すること

厳密には、下の例のようなときは【好転】【逆転】とはいいません。

気を付けましょう。


・「転換線」が「基準線」の上に抜けたが、「基準線」が上に向かわなかった
・「転換線」が「基準線」の下を割り込んだが、「基準線」が下に向かわなかった


「好転か？！」と喜んだ後も、

もうすこしじっくり様子を見ましょうということですね(;^_^A

上の図は、「転換線」が「基準線」をうわ抜けたところです。

どうなるでしょうか？

〇　むしろ初心者向き？！具体的に「転換線」をバイナリーオプションに使うには

残念、「基準線」が上に向いてくれず「好転」は失敗に終わりました。

慌てて「上」を買わなくて良かったですね(*'▽')

さて、「好転」と「ゴールデンクロス」を比べてみると、

移動平均線のほうがゴールデンクロスした瞬間がわかりやすく、

バイナリーオプションに向いているように感じます。

半面、一目均衡表の【好転】【逆転】は、

グランビルの法則よりも細かいきまりがないので、

気軽に使えるのが良いところです。

ただしこの図のように、

「基準線」が一緒に上がってくれないと「上」を買っても負けてしまいます。

次回以降にお話する「遅行スパン」や「雲」（抵抗帯）も一緒に使って

勝率を上げていくのがベストです！

では、今回はここまで。

ありがとうございました！


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※「遅行スパン」や「雲」（抵抗帯）のお話はこちら！

『「遅行スパン」は一目均衡表で最も大事とされています』

『「一目均衡表」の「基準線」を完全マスター！すると気分が良い！』

併せて読んでみてください。
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※移動平均線　マネーパートナーズ（注5）

■■■■脚注■■■■

（注1）一目均衡表によるトレンド分析（基準線、転換線など）（日本テクニカルアナリスト協会）
（注2）一目均衡表（日本テクニカルアナリスト協会）
（注3）テクニカル分析の参考図書（日本テクニカルアナリスト協会）
（注4）イチから始めるテクニカル分析！テクニカル基礎講座（SBI証券）
（注5）移動平均線 (単純移動平均線)（マネーパートナーズ）