「エリオット波動」はなぜディスられる？欠点を知ればもっと使える！

更新：2020年07月09日

こんにちは、NTAA認定テクニカルアナリストの管理人です！

「エリオット波動」については、前回で基本はわかりました！

今回は、そのデメリットとトレードにどう使うかを、実践を通してみていきましょう！

「エリオット波動論」がディスられる理由である大きな欠点と、

その欠点との付き合い方もご紹介します。

目次

• 最大の欠点「エクステンション」
• 「エリオット波動論」の「エクステンション」とは？
• 「エクステンション」の欠点を利点に変える方法
• 「エクステンション」にも気を付けて、5分足でハイローオーストラリア
• 15分の判定時間の理由とは？
• HighLowスプレッド15分トレードの結果は？

〇　最大の欠点「エクステンション」

ネットで検索すると「エリオット波動は使えない」という言葉がズラっと出てきます。

正直、管理人も「そのままでは使えない」と考えています。

ラインの引き方すらよくわからないのに、すぐ使えるとはとても思えません。


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※前回の記事もチェックしていただけるといいかも汗

「「エリオット波動論」の間違いを正して、スッキリ覚えよう」

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まず個人的に最大の欠点だと思うのが「エクステンション」というもの。

エクステンション（extension）は、拡張するとか伸びるとかいう意味の英語です。

で、「エリオット波動が伸びる」というのは、以下のような意味なのです。


「波のひとつが理論どおりに終わらず、延長される」


これは初心者にとって壊滅的な欠点に思えますね(;^_^A

よけい「エリオット波動って、どう数えたらいいの？」ってなりますから。


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※「もう100%ざっくりでいいよ！」という方は、

「【ティータイム】ダウ理論、エリオット波動、一目均衡表、難しそうな3種まとめ」

こちらのまとめもあります。
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※「エリオット波動」テクニカルアナリスト協会（注1）

〇　「エリオット波動論」の「エクステンション」とは？

「エクステンション」についてもう少し詳しく説明します。

上の図のように、第5波が複雑にジグザグしています。

そして、第5波を作った後、チャートは下がっていくのですが……。

第5波の途中の価格で、上がり始めてしまうのです。

この第5波が「エクステンション」した（延長した）のが確定するのは、

第5波の終わりだと思った価格をうわ抜けたときです。

下がってなくて、上がっているので、確かに延長しています。

これでは、「5波が終わったみたいだから、売りだ！下だ！」とやっても、負けてしまいます。

ちなみに、「エクステンション」現象はほかの第1波、第3波でも起きるのです。


※エクステンションとは（注2）

〇　「エクステンション」の欠点を利点に変える方法

ここで、「エリオット波動」を簡単に描くインディケータとして、

ジグザグというのを表示させます。

MT4にもMT5にもあるので、「ZigZag」というのを見つけてください。

設定はそのままでOKです。

これは、

設定した期間のローソク足の高値と安値にラインを引いてくれる優れものです。

「エリオット波動」を初心者が、

というか管理人も正しく引くのは難しいので、これに頼りましょう。

さて「エリオット波動」の欠点である「エクステンション」には、妙な特徴があります。

そして、この特徴をトレードで有利に使うことができます。


・特徴１：第1波、第3波、第5波のうちどれかが「エクステンション」したら、他はもうしない

・特徴２：「エクステンション」の後、それがはじまったところまで下がってまた同じ動きを繰り返す


特徴１については、わかりやすいでしょう。

もし第1波が思ったよりも長引いたら、他はもうないだろうと判断します。

これで、予想しやすくなります。

特徴２がわかりにくいですね。

これは、チャートが上昇したあと、しばらくトライアングルとかレンジ相場とか、

そういうのになりやすいことをいっています。

経験ありますよね！

欠点とはいえ、この2つの特徴を持つのは良いですね。

覚えておいて損はありません！


※トライアングルとは（注3）
※レンジ相場とは（注4）

〇　「エクステンション」にも気を付けて、5分足でハイローオーストラリア

「エリオット波動論」の良いところはどの時間足でも使えるところです。

今回は、ジグザグ（Zigzag）を表示させて

「1波、2波、3波、4波、5波」と数えられるようならトレードすると決めて、

チャンスを待つことにします。

これは、ドル／円（USDJPY）の5分足です。

この日は値動きがあまりない日なので、

1分足ではなくのんびりと5分足を見ることにしました。

また、判定時間も15分にします。


※ジグザグほかインディケータ（注5）

〇　15分の判定時間の理由とは？

「5波」っぽいのが完成したあと、「A波」「B波」「C波」っぽいのができているので、

「C波」っぽいのがしばらく続くと判断します。

（実際はチャートは動いているので、波の数え方や判断はすべて「いちおう、いまのところこれっぽい」となります）

トレードをまとめましょう。


「USDJPY」
「HighLowスプレッド」
「15分」
「下」


ハイローオーストラリアでは、HIghLowの回がいつも順に開催されています。

今回は、その残り時間の多めの15分いっぱい残っている回を選びました。

相場の「波」を分析してトレードするので、ゆっくりと結果が出るものにしました。

分析に使っている5分足が3本～4本で結果が出ます。

時間は日本の祝日の14時頃でした。

〇　HighLowスプレッド15分トレードの結果は？

ほぼ15分後、結果は勝利でした。

チャートはあまり勢いよく下がっていませんが、

どうやらC波っぽいと判断したのは合っていたようです。

今回は成功しましたが、慣れるまではやりにくそうです。

「エリオット波動」は相場全体を見るだけにするか、

何度かジグザグを表示して数える練習をしたほうが良いかもしれませんね。

とにかく、相場全体の波、サイクルを考えるときに

多少でも「エリオット波動」の知識があると助かるんです。

これ以上の深いところは、

興味のある方はこの前ご紹介した本などで研究してみてくださいね！

ここまで読んでいただき、ありがとうございました(^^)/


※過去記事「「エリオット波動論」の間違いを正して、スッキリ覚えよう」（注6）

■■■■脚注■■■■

（注1）エリオット波動（日本テクニカルアナリスト協会）
（注2）第13回 エリオット波動&GMMA（外為オンライン）
（注3）トライアングルフォーメーション（三角保合い）（マネクス・ユニバーシティ）
（注4）レンジ相場（れんじそうば）（野村證券）
（注5）MT4のカスタムインジケーター（FXTF)
（注6）「エリオット波動論」の間違いを正して、スッキリ覚えよう