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「複数線分析」とは?!ここでGCとDCのお話ですが、欠点が!
更新:2020年11月20日
「移動平均線」の「単線分析」は、「グランビルの法則」がメインでした!
ここからいよいよ2本以上を使う「複数線分析」のお話を始めます!
今回は「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」です!
それぞれGC、DCとも呼ばれていますね!
でも出るのが遅いし、本当に役に立つのかなと思った人も少なくないはず・・・
今回はその欠点を補う方法もご紹介します!
こんにちは、NTAA認定テクニカルアナリストの管理人です。
それでは、GCとDCをハイローオーストラリアで使う方法です!
目次
〇 実は違う「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」の条件
この有名なシグナルの出る条件は、グランビルの法則の(1)や(5)とは微妙に違います。
ここでは、正しいとされる教科書的な条件を整理してみますね。
「ゴールデンクロス」(GC)の条件:
長期線が上昇中、あるいは横ばいの状態のときに、短期線が下から上に突き抜けたとき。買いシグナルである。
「デッドクロス」(DC)の条件:
長期戦が下降中、あるいは横ばいの状態のときに、短期戦が上から下に突き抜けたとき。売りシグナルである。
グランビルの法則との違いは
「いつ突き抜けるか」です。
グランビルの法則では、
天底の直後に「ローソク足」が移動平均線を突き抜けたときがシグナルでした。
さて、これだけでは、ハイローオーストラリアでのトレードに使えないので、
もうすこし説明を続けます。
(基本的なことは、
テクニカルアナリスト協会のホームページにスッキリ解説があります)(
注1)
(ちなみに、グランビルの法則は2本の移動平均線の間でも通用します)
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※グランビルの法則をハイローオーストラリアで使う実例はこちら。
『ハイロー逆張り派になじむ「グランビル第4の法則」で大攻略!』
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〇 誰もが不審に思うこと、それは「シグナルの遅さ」
「ゴールデンクロス」と
「デッドクロス」を使おうとして誰もが思うこと、
それが
「これが出てからエントリーしてたんじゃ遅いよ!」です。
ローソク足が先にどんどん上昇して、短期線を突き抜けているのに、
その短期線はまだモタモタと下のほうにいたりします。
上昇トレンドに乗るチャンスが来ているのかどうかを決めるには
「ゴールデンクロス」は遅すぎるのです。
「デッドクロス」も同じことです。
シグナルを出すのが遅いことで有名なテクニカル、
それが
「ゴールデンクロス」と
「デッドクロス」なのです。
もちろん、この欠点を補うために各種の工夫がされています。
次で、その工夫を見てみましょう。
〇 GCとDCの欠点を解消するアイデアいろいろ
「移動平均線」の「複数線分析」の欠点で代表的なものが
「シグナルの遅さ」。
それを解消するために、たとえばこんな工夫がなされています。
・より短い期間の移動平均線を何本か組み合わせる:敏感な動きでシグナルの遅さを補います。
・WMAやEMAといった「移動平均線」を使う:平均を出すときに直近の価格を5倍にして計算するなど、市場の急変をとらえやすくしてあります。
・MACDなどと組み合わせる:まだこのシリーズでは説明していないのですが、同じ期間の設定ならMACDのGCとDCはちょっと早めに出てくれます。
ちなみにほかのテクニカルと組み合わせる方法は無限にあります。
WMAとEMAの計算式(
注2)
〇 遅さを解消するのは「指数平滑移動平均線」!使い方は?
シグナルの遅さを解消するために、計算式の違う
「移動平均線」を使うお話をしました。
世の中に種類はいくつもありますが、これを覚えればOKというのをあげてみましょう。
・WMA(Weighted Moving Average)は、加重移動平均といって、なだらかだけど相場の変化をしっかりとらえてくれます。
・EMA(Exponential Moving Average)は、指数平滑移動平均といって、キビキビと素早く相場の変化をとらえます。
この2つが、単に平均しただけではわからない動きを目に見えるようにしてくれます。
そして、
・SMA(Simple Moving
Average)が、いつも使っている基本の「移動平均線」です。シンプルという名前のとおりです。ただ平均しただけの数値で線を描きます。
以上、3つが代表的で重要な「移動平均線」の仲間です。
このうち、
EMA(指数平滑移動平均線)が
「移動平均線のシグナルの遅さ」を解消するのに役立つのです。
SMAとEMAを組み合わせて使う人もいますが、
結局エントリーするときに見るのは敏感なEMAのほうですから、
ハイローオーストラリアで使うのはEMAがいいでしょう。
使い方は、これまで「移動平均線」「グランビルの法則」でお話した方法と同じです。
※「グランビルの法則」の基礎知識は
過去記事をみてください。
※「移動平均線」での戦略で新しく精度が高そうな、
終値と始値を使うミウラさんの攻略法。
〇 MACDのGCとDC
いろいろと一度に書いてしまうとわかりにくくなりますので、
最後に
MACDの
GCと
DCについてさらっと解説して、今回は終わりにします。
MACDのことをむちゃくちゃ簡単に説明すると
「移動平均線の平均線のそのまた平均線」が、
どんどん並んでいるようなものです。
なので、同じ期間の「移動平均線」を設定しても、
「そのまた短期移動平均線」を描く
MACDは
チャート上の移動平均線よりもすこし早めにGCとDCをつくります。
これで
「移動平均線のシグナルの遅さ」を回避できます。
ハイローオーストラリアでのトレード時には、
ちょっとだけ未来を予見してくれるかもしれない大切な指標となるでしょう。
MACDの「移動平均線」の種類はEMAで、MT4でも最初からその設定になっています。
バイナリーオプションで「上」「下」と直接のシグナルは出してくれませんが、
覚えておくと得するかもしれません。
〇 GCとDC、まとめと豆知識
今回は、ほとんどが説明だけで終わってしまいました。
次回から、
欠点を解消するアイデアを使ってトレードしてみましょう。
蛇足ですが、教科書的には、GCとDCの分析には75日線と200日線を使います。
昔はこの2種の線どうしの関係をいっていたのです。
最近はコンピュータの発達でどんな期間のチャートにもパッと表示できるので、
気にする人はいなくなりました。
そして、
どんな期間の「移動平均線」も
ちゃんとその期間の「買い手と売り手の戦い」を表現しているので、
使えるということもわかってきました。
また、ローソク足と「移動平均線」との組み合わせでも
「ゴールデンクロス」、
「デッドクロス」と呼ぶことがあります。
もちろん、
ずっとレンジ相場が続いているようなときはGCとDCは、使えません。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました('ω')ノ
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※EMAについてもう少し掘り下げてみましょう。
『「移動平均線」3兄弟!のEMAでハイロートレードしてみる』
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■■■■脚注■■■■
(注1)テクニカルアナリスト協会
(注2)WMAとEMAの計算式